海山にこいま 熊野古道バックパッカー

バックパッカー準備!

一昨日の水曜日は昼前からバックパッカー装備で馬越峠を越えトレーニングをした。ベンタイルの水色パーカーはかなり良い手答えで嬉しかった(笑)

時間的計算は苦手でもなんとかなるやろ!とトレーニング開始。

夜泣き地蔵の手前まで来た時忘れ事を思い出し引き返す。そう、デリカにロックをかけるのを忘れていたんだ。バカだね〜まあトレーニングトレーニングと前向きに考えた。

そう、バックパッカー時はそれをよくやらかしたいたボク。今回も気をつけようとよい勉強になり。

前回ここまで来た場所。林道との交差点だ。

振り返る。

若い頃を思い出した。風帆と言う民宿の若大将と二人でオフロードバイクで林道を走りまくっていた頃、ここ昔の道なんやってな〜とシダで全く見えない道に石畳がかすかに見えたんだ。ボクは突撃〜とシダの中にバイクで突っ込んだら転げ落ちる感覚でシダに包まれ身動きとれなくなった。

バカだね〜こんな急坂なのに。今は熊野古道なんて言われてるけど、当時道と言われる道はどこにでも突っ込んでいたな。若くして逝ってしまった大将だけど、この場であの頃楽しかったね!と言い残し前に進むボクだった。

馬越峠の石畳をバイクで転げたのはボクぐらいか(笑)。

ここが馬越峠だ。

なんか久しぶりで。桃乙の句碑がある。

時代は江戸時代だ。風情あり当時の旅人を感じる場所である。ここの図絵もあるし。茶屋もあった。

尾鷲市に向け下る下る。こんな下りだったっけ?と。

街中が近くなってきた時にこんな場所が。

パンフレットも置いてあり尾鷲市のウェルカム感を感じた。

そして尾鷲神社前の北川橋に辿り着く。

不思議な感覚に陥る。

いつも見慣れた場所だけど、歩く旅をしている時は違う場所にいるような錯覚になるね。

目的地の尾鷲観光物産に寄り、女性局長と話しをしたり。局長は忙しいようで早々退散したボク。

おりしもインフルが流行っている季節柄。マスクして歩く。食事処に入ろうか考えたのだけど街中のファミマでミニあんぱんを買い店横で食べる。

うん?ここはどこだ?と。まるで和歌山を歩いている気分になり。そしてはて今からどうする?と、今更なから考え出した。

バックパッカーのトレーニングが先走り、尾鷲まで来て帰りどうするねん?と(笑)。

車が無いと言うのはおもいっきり文明と切り離された気分だ。しかし、それが歩く旅の醍醐味でもあるんだ。その気分に浸れる事もトレーニングだな!と前向きに考えた。デリカのロック忘れもしかり。トレーニングトレーニングと、狂ったように言い聞かせた(笑)。

5時までに紀北町の本庁に行かなければならない所用もあり。しゃーないな帰るとするか!と。うん、歩いて帰るしかない。あの坂道上がるのか!と(笑)。

途中の墓地の長い坂道をヨタヨタと上がっていると後ろから来た中学生がこんにちわーと私を抜いて行った。尾鷲市内で挨拶してくれた大人は一人とこの中学生だけ。どこでも同じだな、子供の方がよっぽどしっかり挨拶できる!と。

中学生のお兄ちゃんに、この道は君の通学路?と聞くと、はい!と。えらいねーと私。

馬越のトイレの場所にある三重県が設置した4キロ道標。

赤白付けたねぇと。そして新宮まで66キロの文字に固まった。今回の和歌山の歩く距離と同じだ。えっ!ここから新宮まで歩くとなるのだな。ボクは新宮まで4泊で歩いている。それも三木里からだ。今回は3泊の予定。あかんやろ!とグラついた(笑)。でもまあ今回はほぼほぼ車道だ。山中の峠は無い。なんとかなるべ!気にしない気にしない!と自分を励ました。ボクの予定はいつもだいたいなんだな。

そして、石畳道に突入。

馬越峠の尾鷲側は傾斜あるので下から見ると階段状なのがわかる。10歩上がり3回深呼吸を繰り返しをしながらゆっくり登った。無理はしない、できない!と。まあそれほどボクにはキツイ道だったか。深呼吸大切。身体に酸素をいっぱい送り込まないとだめだ。

すると前から外人さん男女二人づつのグループとすれ違う。ボクはこんにちはーと。日本語通じないけど気持ちは通じ合うね。すると男性はワァーオ、オスプレー!と、ボクのリュックを見て喜んでくれたのはビックリ!!。

前にはニュージーランドからの彼女のリュックを見てボクがオスプレー!と喜んだけど、今回は反対だ。オメーオスプレーで働いてんのとちゃうか?と聞きたいぐらいだったな(笑)。

そしてハブアナイストリップ!と言うとワァーオと喜んでくれたのには本当嬉しくて。

そしてやっとデリカに到着して急いで本庁へ。なんとか5時までには間に合った次第。

時間に無頓着なボクだけど、なんとか全ての予定をこなせたなと喜び一日は終わった。







記録の為に書いておきたい。

熊野古道と言う峠道を歩いている時は、誰でも挨拶したり会釈したりすると思う。登山でも同じだな。山から降りると挨拶はしなくなる。それがまあ普通の事だと思う。

しかし、巡礼の道として捉えると峠道も町中も同じだ。歩く人に地域の人がささいな挨拶でもできたなら、巡礼の道として昔から自分達の地域に誇りを持っているな!と気づいてもらえると思う。

そこが熊野古道と言う歴史の道の光だなと。

難しい事は不用だよ。そこに本質があると思う。

その魅力がまだこの国にあると私は信じたいんだな。

神仏を拝むだけが目的ではないと思う。その道中こそが人間死ぬ間際に思い出すのではないかな。

人間本来の魅力だ。

背伸びしなくてもよい。歴史的に考えても私どもの地域は旅人を支える通過点の場所なんだ。

良い旅を!と見送ってあげたいんだな。

それができたなら日本中、いや世界中から人が集まってもらえるのではないかと。

長く歩いているとそこを痛感するんだな。

by理事長

-海山にこいま, 熊野古道バックパッカー