海山にこいま 熊野古道バックパッカー

ニュージーランドからのバックパッカー!

先日からトレーニングのためリュックを担いで作業したりしてましたら、夕方前に突然バックパッカーさんがやって来てびっくり!の私でした。

ニュージーランドから女性一人での熊野古道のバックパッカーです。日本語は全く喋れないのだけど、そこは同じバックパッカー、すぐに打解けました(笑)。

パッと使い込んだリュックや装備を見て、こりゃただものではないな!と直感しました。熊野古道は大峰奥駆道、小辺路、中辺路、大辺路と踏破し、伊勢路を歩いているのです。

ボクは今紀伊路歩いてます!と言うと、紀伊路??と。この女性にはやっぱり世界遺産を見てるんだなと思いました。紀伊路は熊野本宮に向かう九十九王子の存在があります。王子と言っても知らずにいましたから、紀伊路は視野に入ってない様子でしたが、興味を持ったようで携帯で調べてました。

また、ボクは女性のリュックを持たせてもらいました。ウッ重い!と。女性も私のリュックを持ってみました。女性のリュックで16キロぐらい。ボクのは12キロ。この差は彼女が今持ってる食事の重さと着替えの重さの違いだな!と、テントを張った彼女の装備から理解できました。テントはかなり軽量でしたから。

装備はほぼ同じような物だけど、違いはロングトレイルとなる。

また、リュックのメーカーは同じオスプレーだったのは本当に嬉しく。機種は違うけどカラーも同じで、容量もほぼ同じだったか。

ボクはまだまだ聞きたい事があったので、初めて携帯で翻訳使い(笑)。

さらにボクのバックパッカーにスイッチ入ったのには言うまでもなし(笑)。

ハブアナイストリップ!と。

‥‥‥

今回のこの出会いで、さらに深く考えさせられる事となる。


まずは世界遺産と言う事。
海外の人から見たら世界遺産は守られてる感があるのではないだろうか!と。彼女は伊勢神宮から歩いていたので、これからかなりの難所の八鬼山越えをしなくてはならない。このご時世のクマ騒動がなければちょっとしんどい峠だけなんだけど。この件、クマ鈴と笛は持たせた。彼女は小さな鈴は持ってはいた。

和歌山のある語り部が言った事。
思い出した。伊勢路は歩けん!と。もし、伊勢路にも適度に歩いている人がいるなら、彼女も何かあれば助けを求められるだろうが、おそらく今回彼女は歩く人に出会わずな事だっただろう。伊勢路は歩けん!とは様々な意味があるが、歩く人がほとんど居ないような場所がたくさんあると思うと危険度は増す。ボクも大辺路を歩いた時はいつも一人だった。
ボクの場合は日本なので、ある意味安心感はあるが、海外からの場合このような場所の一人行動と言うのはいかがなものか?と思ってしまう。その地域の今の情報を入れる事ができてたら良いのだが。

一人行動。
やっぱり歩く人を増やしてなんぼの熊野古道世界遺産の伊勢路だな!と結論が出た。
しかし、彼女を応援したい気持ちになる。
それは寝袋だけでなく、テントを持っていると言う事。彼女の場合ボクのように祖国ではないから野宿と言うよりは宿泊先がない場合のキャンプ場利用となるのかな?と。ロングトレイルだ、様々な状況に対応するためだろう。
四国お遍路では、障害用トイレに立て籠り寝る事が問題になっているとも聞く。テントが無ければそうなるだろう。ボクも駅舎で寝た事は二度ほどある。

昔むかしから同じ事だな。旅する人をどう受け入れてあげられるか。歴史街道ももちろんだが、熊野古道は世界遺産と言うより、巡礼の道なんだ。そこは昔から同じだ。世界遺産の意識はさておき、巡礼者ととらえ、いかに迎え入れてあげられるかは、この地域の人たちの意識だけだなと。

熊野古道ロングトレイルでは歩く事を選んだ現代人の意識を考え、エールを送るべし!だ。

by理事長

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